公園で
天皇誕生日と思っていたらちょっと待て!違うやないの
みどりの日
浮世離れしだしてきた
浮世離れついでに孫と公園デビューでもうひとつ浮世を離れしようと2歳4ヶ月を連れ出した
ベビーカーに乗れと言っても聞かず自分で歩くと走る
アブナイアブナイ
ベビーカーを足早に押すがおっつかない
芽を吹き出した梅、桜などの木々の間を歩いていく
ときどき座り込んでタンポポの綿毛をめずらしそうに眺める
フッと吹いてと言うと綿毛が飛ぶのを面白がる
公園には先客さんのお母さん二人立ち話をしながら子供を遊ばしている
こちらが入っていくと会釈をされたかに見えた
自分に会釈してくれたのではないだろうと思いつつこちらは会釈を返していいものか悩む
先客の子供達に混じって孫は付いて行ったり離れたり
一人の子に来るなと手で押される
子供の世界ではありがちなこと
急に来るなと言われてもとそんな感じでじっと立ち尽くす
強い者の世界を感じただろう
きびすを返して別の遊びに入っていく
婆さんと孫がやって来た
アイスクリーム一個ちょうだいな
はいはいどうぞといいながらそのお孫さんは砂遊びのスプーンをばあちゃんに渡す
うちの孫と同い年か小さい位ながらはっきりと物を言うしきっちりと受け答えをしている
へーっ、あんな子もいるのだと感心
うちの孫と遊びに来ていた子供は後ろからそのやり取りをポカーンと見ていた
小学生向けの大きな高い滑り台に上る
アブナイアブナイと言っていてもしょうがないやらせておいた
階段をえっちらえっちら上る
足を踏み外さないか
頭を打たないか
転げ落ちないか
こちらの心臓はパクパクする
しゃーっと滑る
ぎゃははははは
一人楽しんでいる
階段を上るのは面倒と滑り台のほうを逆に上りだす
お尻を押せと手でいう
靴が滑って上に上がりにくい
じいじ じいじ じいじ
お尻を押せ押せ押せといい続ける
押してやる
手が届かないところからしゃーっと滑る
靴を脱ぎだした砂が入ったのだろう
脱いだまま滑り台を上っていく
足が直接滑り台にくっつくので上までさっさっとのぼれる
きゃっきゃっと喜んでいる
慣れてくると上に上がったり踊り場で遊んだりしだした
魔物が現れた
小学生の兄ちゃんである
孫が踊り場でゆっくりと向きを変え滑ろうとしているときにすぐ後ろから滑ろうと迫っている
孫がひょっと気がつく
どうしようどうしよう目は大きな子が来たどうしようと言っている
兄ちゃんも何も言わないただ後ろに迫っているだけである
孫が滑ったそしてじいじに抱きついてきた
しっかりと抱きついてきて離れようとしない
兄ちゃんは滑った
一回滑ってさっと自転車に乗り滑り台を一周して去っていった
じいじに抱きついたままその子の動きを首を回しながら目で追っている
滑るのを見て
歩いていくのを見て
自転車に乗るのを見て
自転車で滑り台を一周するのを首を回しながら見て遠くに去っていくのを見ている
弱肉強食の動物の世界
弱い動物が強い動物が来たらじっと陰に隠れ様子を伺う
強い動物が一周するそれを目で追っている
そんな状況を思い起こした
遠くに去ったのを見てやおらじいじから離れて再び滑り台に乗って遊びだした
子供の世界では自然と強い弱いを見分けているのを目の当たりした
浮世離れか
動物の世界か
つつじのいっぱい咲いた公園で楽しんだ
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