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変節漢

 水上勉 棺の花・那智情死考
 昭和44年初版発行 
 ¥420

 懐かしい作家
 京女の悲しい性(さが)
 女の情念
 女の・・・・
 水上文学である

 この本を古本屋で見つけた
 ¥88であった

 京都七条に七条新地という遊郭があった
 そこに売られて来た まきと男の情死の話である
 その中の会話が気になった

 ・・・・・・・
 「かわいそうなんやな、あんた」
 まきは階下へ降りると、主人にたのんで、自分の配給の昼食を上へ運んだ。
 「あんた、お腹すいてんのやろ、これたべなはい」
 「うん」
 ごくりと政市は咽喉をならしてつばを呑みこんだ。
 「京も変わってしもたな。京極へいってきたけんど、たべもんン屋はみんな外食券食堂やし、代用食ばっかりやがな。おそろしいこっちゃ。・・・・」
 政市はそういうと、まきのだした麦入りのにぎり飯を大口をあけてぱくつき始めた。
 「すまんなー、あんたのぶんを喰うてしまうんとちがうか」
 「かめへん、かめへん」
 ・・・・・・・・
 「ほんなら、こんどの、日曜にまたきまっさ」
 ・・・・・・・
 ・・・・・・・
 次の日曜日に楼に上がった
 飯を喰いながら、政市の話すことは、深草教育挽馬隊の恐ろしいような教育であった。
 ・・・・・・
 たべものは大豆が多く、米をたべることはなかった。夜はパンであった。大豆は煮てあったが、いくら噛んでもすべるように喉を素通りするので、猛烈な下痢をおこして、全小隊員が、時間が来るとカワヤの前に整列していた。
 どのカワヤの壷も、消化した大豆ではなくて、口に入れたままの姿で山のように盛り上がっていた。
 このカワヤの大豆をねらうねずみどもが馬小舎の屋根裏に数百匹も住んでいて、夜になると、隊をなしてカワヤをおそってくる・・・・・

 戦時中の人もない食う物もないころの情景である

 いまでこそこのようなことは起こらないと思うのだが
 一国の宰相の考え一つで戦時体制に突入ということが浮かんできた

 先日菅さんはいった
 国を守るためには国民一人ひとりが防衛につかねばならない
 防衛挺身隊になれというのである
 革新の菅さんがこんなことを言うかと恐ろしい事と感じた

 参院選が始まろうとしている
 無駄を省いて
 無駄を省いて
 とことん搾り出してから消費税ありきです
 増税はすべきではありません
 去年のいまころは大声であった

 いま、いつの間にか消費税10%を唱えだした
 自分が消費税10%上げを言うのではない
 自民党が言うから民主党も自民党案に乗っかってと言い出した
 民主党が消費税10%上げを言い出したのではないと言っている
 ずるい
 一国の宰相が言い出したものだから
 仙谷さんや枝野さんも増税渡りに船と言い出している

 兵隊を忌避することは出来なかった
 消費税増税
 逃げることは出来ない

 水上文学からいまの日本の政治が戦時体制に見えてきた 

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